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2020「高校数学StartUpクラス」受講案内
更新日:2020年11月21日
今週から3回の「ほぼ木曜コラム」は、3月から開講予定である、八反田先生担当の
・高校数学StartUpクラス
・中学数学Advancedクラス
・中学理社Advancedクラス
の3クラスについて、ひとつずつ内容の説明をしていこうかと思っております。
「説明をしていこうか」と言っても、わたくし・村上が説明するのではなく、八反田先生じきじきに原稿を書いていただき、わたくしはそれを転載して太字にしたり青字にしたりちょっとしたコメントを付け加えるだけなのですが……
それでは、まずは高校生からです。
以下は「高校数学StaruUpクラス」の講座案内となり、これより先に出てくる一人称は、村上ではなく八反田先生を指すものとします。
高校での数学の扱われ方
高校の授業は、学校・担当教員の方針によって、内容の扱い方・扱う問題の難易度・演習の量など、授業の構成 が本当にばらばらで、 学校によっては
「教科書レベルのものしか説明されない」
ということもありますし、また、学校によっては
「教科書の説明はほとんどされず、ひたすら問題演習とその解説ばかりしている」
という授業もあるようです。
これまでの私の生徒(※)を見る限りですが、数学で点数を取るために必要なことは、演習“量”の前に、教科書や標準問題レベルでの “理解”をきちんと確保することです。
(※ 新川高・手稲高辺りの生徒が多いですが、北高から 北大や京都大学の理系に進学した子もいます)
ところが 、その“理解”の部分はそこそこに、とにかく量をこなさせようとする授業や課題がどこの学校を見てもものすごく多い。
時間をかけて量ばかり をこなしても、その問題で何をしているか、どこにポイントがあるのかがわからないまま手だけを動かしていると 、その演習が次に遭遇する問題に繋がっていかない。
だから「かなりの時間を費やしているはずなのに、なかなか点数にならない」という子が非常に多いんですね。
この授業で扱うレベル
『センター試験での7~8割強』
『教育大・小樽商大~北大文系で数学を武器にできるレベル』
を目標にします。このレベルの問題を解こうとするときに必要なのは、
「教科書レベルの内容をきちんと理解すること」と、
「そこそこレベルでの問題演習」です。
では「きちんと理解する」とはどういうことか。
例えば数 I の最初に現れる“因数分解” では「最低次数の文字で整理しろ」と言われますし教科書にもそう書いてある。
では、なぜ「最低次数の文字で整理する」のでしょう?
一方の「そこそこレベル」とはどの程度か。
多くの学校で『青チャートをやれ』みたいに言われ、場合によっては指定教材として買わされているかと思いますが、アレはどう見てもやりすぎ。
大半の文系の人にとっては『白チャート』で十分ですし、北大文系レベルを目指すのでも『黄チャート』で ちょっと過剰なくらいです。
(※村上コメント)
Five Schools代表・村上は北大文学部にわりと余裕な感じで現役合格しており、高3時模試における数学偏差値はいつも60~65ぐらいでした。
白チャートしか使ったことありません。
青チャートとか触ったこともないです。
この授業では、そういった、おそらく多くの学校で
「教科書を読めばわかるから」
「ここは簡単だから飛ばすよ」
「数こなして慣れれば OK 」
「もっと難しい問題を」
と、さら~っと通過され置き去りにされてきた部分を中心に、知識と技術の組み直しをしていきます。
そして、その「基礎部分を組み立て直すこと」が、どうやって<次に遭遇する問題>に繋がっていくかをお見せしていきます。
テキストの問題構成は、基礎:標準:応用=2:5:3くらいの比率になる予定で す。
基礎・・・教科書の例題/傍用問題集のA問題
標準・・・教科書の章末/傍用問題集のB問題
応用・・・センター試験過去問/入試過去問など
主な進行予定
対象となる受講者が幅広く、各人の現状や目標もバラバラであるため、授業進行を学校進度に合わせることはできません。
場合によっては学校で未履修の内容も扱うことになるため、『教科書基本レベル』から、入試演習を前提とした『センター試験/2次試験レベル』の問題まで、いろいろ取り混ぜながら週の授業を構成します。
初心者でもわかりやすく、高3生・受験生でも十分に学びを得られるよう、バランスを考慮した運営を行っていきます。
ただし、このクラスは
「高校2年間分の基礎内容を、1年で終了させる」
ことを目標とした講座であり、よって時間的余裕があまりありません。
先への繋がりなども考慮して、分野によって内容の軽重が出てしまうことはあります。
また、授業では
「基本的な考え方を身につけ、そこから繋がる典型的な問題を解けるようにすること」
までを目標として、定着のための「量をこなす」問題演習については各自(あるいは学校)に任せることになります。
あらかじめご理解ください。
3月
数I『数と式』『1次不等式』
4月
数I『集合と論理』『2次関数』
5月
数I『2次関数』
6月
数II『複素数』『高次方程式』
7月
数A『場合の数・確率』
8月
数A『平面図形』
数I『三角比』
9月
数II『図形と方程式』
10月
数II『三角関数』『指数・対数関数』
11月
数A『整数』
数I『データの分析』
12月
数II『微分・積分』
1月
数B『ベクトル』
2月
数B『数列』
このような進行を予定していますが、状況に応じ、内容・順序の変更が生じる可能性があります
(※村上コメント)
大学受験は、高校受験と違って「学校の指示・命令を聞いているだけで乗り切れる」レベルのものではありません。
高校の先生の多くは「塾や参考書はいらない、学校の勉強と課題をこなすだけで北大に行ける」と言うと思いますが、それは一部の生徒にしか当てはまらない机上の空論です。それを信じて全く結果が出ずに受験を終える、そして浪人する生徒が毎年大量に生み出されているのが現実です。その責任を学校の先生は一切取ってくれません。受験生本人が、自分で自分の人生に責任を持つしかないのです。
大学受験では「自分に足りないもの、必要なものが何か」を自分で考え、主体的に選択・行動する姿勢が必須になります。学校に流されているだけの人に良い結果はまず間違いなく訪れません。
「学校の進度と合わせない」というと不安に思う生徒もいるでしょうが、大学受験というのはそもそもそういうものです。学校の進度と関わりなく「必要なものを自分で選んで勉強する」基本姿勢を持つことは、当塾で勉強するしないに関わらず身につけていただく必要があります。
新・高1生へ
3~5月頃までは「学校の授業を1ヶ月分先取りする感じ」で進みます。
特に予習は必要としませんが、「1回の授業のうちに、新出の内容を教科書レベルから入試レベルまで一気に眺める」ことになりますので、学校の進行を待たずに各自で問題演習をこなし、問題に慣れていく必要があるかと思います。
新・高2生へ
数IIBが苦手になる原因の多くは、数Iレベルでの『数式の扱い(計算や方程式・不等式など)』や、『2次関数』の理解が不十分なところにあります。
そのため、まずはIIBへのつながりの強い内容を5月までに復習し、そこから改めて数IIBに繋げられるようにしていきます。
新・高3生へ
多くの高校が高3の授業を『入試演習』(文系では主にセンター対策)として組むわけですが、見る限り、そのほとんどがかけた時間ほどの効果を出せていません。
その理由はおそらく「1・2学年で身につけるべき基礎が身についていないのに、いきなり高度な演習に入るから」です。
入試演習は「理解の幅を広げ定着させるためのもの」で、何も入っていない状態から始めたのではただの“やりなおし”に終始してしまいます。
やり直すのなら、徹底して基礎から入れ直す方が効果的です。
本講座では、時間の都合上、12月時点でIA・IIまでしか網羅できそうにありませんが、文系・看護系を中心に、IA・IIやIAのみでも勝負できる大学はあります。
時間はおしますが、ひとつひとつを得点源に仕上げていきます。