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2022年11月道コン国語レビュー

更新日:3 時間前

さて、本当はもう2022年11月道コン国語のレビューを上げていないといけないのですが。


なんか妙に忙しく、道コンレビューを書く時間がぜんぜん取れずにいます。

なんなのでしょう。


ということで、スキマ時間を見つけて少しずつ書きますので、徐々にできたところからサミダレ式更新ということでご勘弁願いたく……。


(11月26日、すべて書き終えました)


前回の10月道コンは「学テC」準拠という名目の試験で、今年大幅に変わった公立高校入試の形式には合わせてこず、2021年度以前を踏襲した出題形式となっていました。

今回の11月道コンからはまた公立高校入試を前提とした出題になりますので、どのような形式になってくるか注目の試験でした。


前回の8月道コンでは「大問1」で評論を半ば強引にぶち込んでくるという折衷案を提示してきたのですが、今回の出題はこうでした。


大問1(漢字、語句、資料と対話)

大問2(小説)

大問3(古文)

大問4(資料と作文)


8月道コンのように評論を挟むことはせず、今年の公立高校同様に評論を完全にカットした出題にしてきました。

大問4も今年の入試同様に「ミニ作文」を最後に1題入れてくるという、完全に公立高校入試に寄せに寄せた構成ですね。


8月で折衷的に、10月は完全に従来どおりに、そしてこの11月は完全に新形式に寄せるという、「どれが次に出ても大丈夫」と言えるように、回によってバランスを取ろうとしているのかな、と感じます。

1月はどうなるのでしょうか。


2023年入試がどうなるのか道コンも読めていない状況が見て取れます。

完全に2021年度以前の形式に戻ることはまず考えにくいと思いますが……

当然われわれサイドに来年度の出題形式がわかるはずもありませんので、どちらが出ても大丈夫なように両方対策しておく他に道はありません。


大問1(漢字、語句、資料と対話)

問1

「書け」と言われたら厳しいが、読むだけなら何とかなる?

それぞれ、正答率がどのぐらいなのか興味があるところです。


問5

だいたい毎回1題「めったに出題されないけれど、忘れたころに出題される」知識が出るものですが、今回は「手紙の形式」でした。

このあたりまで勉強するかどうかは人によるでしょうね。

他教科がやばい人がこんな細かい、出るか出ないかわからない(というか出ない可能性のほうが圧倒的に高い)問題に構っているヒマはないでしょうから、ほとんどの受験生にとっては「捨てる」ことが正解なのだろうと思います。


問5が珍しいぐらいで、あとは資料の数も少なく、読み取りもシンプルなので、かなりイージーなレベルの大問1だと思います。

ここまで2021年度と比べて難化が明らかだった道コン国語ですが、今回の大問1はまた2021年並みの出題レベルに戻った感があります。


大問2(小説)

出典:小川洋子「キリコさんの失敗」


問3

①「書くこと」が△2点となっていますが、これは×にしないとダメでしょう。


問4

「9字ジャスト」という字数指定と、空欄を含む分があまりに具体的で説明的すぎるために、内容など何も理解できていなくても機械的に本文を検索するだけで答えが出てしまいます。

学力テストABCによく見られるのですが、これを出題することに何の意味があるというのか……。

傍線②の「世界の隠された法則を手に入れた」という比喩はやや難解で、スッと説明できるものではないので、ここを使って設問を作ろうとするとこういう形にするしかなかったのかな、と思うのですが、だったら無理してここに傍線引かなければいいのに。


問5

おそらく問5で間違えた人は

「万年筆を壊したと言って私を責めず、インクを補充すれば治ると教えてくれたから」

みたいな答えを書いたのではないでしょうか。

ただ、この問5の問題文をよく見てみてください。

「『救ってくれた』とはどういう意味か」

という問題ならさっきの答えでOKなのですが、今回は

「『やはりキリコさん』だと思った理由」

が問われています。ここでのポイントは「やはり」なのですね。

「やはり」ということは、言い換えれば「以前からずっと、キリコさんと他の大人(母親など)は違う」と思っていたことを意味します。

だから、今回の問題は「他の大人たちと、キリコさんの『私が万年筆で書くこと』に対する姿勢の違い」の説明が求められていると言えるわけです。

そうすると、模範解答のような答えが出来上がることが納得できるかと思います。


ただ、この問題文でそれを読み取れというのはなかなか無理がある気も……。

設問として指示があいまいなのを、「解答欄で示した表現に続けて」の部分でごまかしている印象を受けてしまいます。

「『私』は、なぜキリコさんなら『私』を救ってくれると期待していたのか」

ぐらいハッキリした書き方にしたほうが設問の意図が明確になるのかな、と。


あと、採点基準もどうですかね。

「ページが濡れないようにジュースを遠くに置いてくれていた」のような答えも別解として◎になっていますが、これだとあまりにも具体例的でしかなく、ポイントをとらえた解答とは到底言えないと思います。

×とは言わないまでも、△がいいところでは。

問3①もそうですけど、「何でもアリ」「何でもマル」にならないよう合理的な基準を示さないと、採点基準として成り立たないと思います。「適切に差をつける」ことが採点基準の役割だと思うので。


問6

ウが正解であることに異論はないのですが、「万年筆」に全く触れていないので、アを選んだ人も結構多かったのではないでしょうか。

アも、「唇が光る」を「自分の涙で光が反射する」と解釈することも否定はしきれない気もするんですよね……。44行目に「絶望して泣いた」とあるので、この「唇が光る」を44行目との対比として読めば「今度は喜びの涙が出てきた」と解釈するのもやや無理はあるものの、不可能ではないような……。


問7

「秘密」の内容説明はこれで問題ないと思いますが、模範解答を読んでも(本文を読んでも)結局何が「不安」なのかがハッキリしないんですよね。

純粋に歯と唇が痛んで、この先どんどん悪化していくことが不安、という意味ですよね? この模範解答の書き方だと。

ただ、ずっと「ママには内緒にしておいてね」と念を押しているわけですから、ここの「不安」を「虫歯が悪化して、パフェを食べたことが母親に知られることへの不安」と解釈すべきである気もします。


ただ、パフェを食べたことを母親に知られることが不安なら、ノートにそれを書いてしまったらバレるリスクが上がりますから、それはそれで不自然なんですよね。


正直わたしが読んでも意味がよくわからなかったので、「なんなんだこの話は」と思って急遽Amazonで原典を買って読んでみました。


すると、重要な部分が抜き取られていたんですね。

(出典に「一部省略」とちゃんと書いていました)

66行目「ものを噛むたびカクカク音がした」の後、本当はあと10行分ぐらい文章があるんです、原典は。


そこで、キリコさんが


「よく歯医者になんか行く勇気があるわね、まだほんの子供なのに」


と私に問いかけ、それに対して私が


「歯は大切なのよ。だって永久歯が抜けたら、二度と生えてこないんだもの。誰だって指を切断されたら悲しむでしょ? もう元に戻らないからよ。歯だって一緒。一度抜けたらおしまい。なのにみんな、指ほどには大事にしないの」


と返答している。

一般的な子供は歯医者に行くのを嫌がるものですが、「私」は歯医者に積極的に自分から行くぐらい「歯を失うことに対する不安」をもともと持っている人物なのですね。

ここを読んでから模範解答を読めば、まぁこれはこれで納得いくと思うんです。

しかし、今回は最大の根拠となる部分が丸ごとカットされているので、「私」が何にそんなに不安を感じているのかが読んでも全然ピンとこないわけで。


うーん、ちょっと問題の作りに今回はいろいろと瑕疵が……。

ここしばらく道コン国語は良問がそろっていたと思うのですが、久々に???となる部分の多い出題ですねぇ。


あ、この後原典では「リコーダー」の話が出てくるんですけど、この「リコーダー」の部分の話、最近何かのテストで出題されていたような……何のテストだっけ……


大問3(古文)、大問4(資料と作文)

出典:「宇治拾遺物語」、劉義慶「世説新語」


どちらも、中3で出題するレベルとしては簡単すぎるのでは……。

大問1もeasy、大問2はいろいろありましたが、答えを出すこと自体はそこまで難しくない。

で、この大問3と大問4がこのレベルでは平均点がこうなるのも無理はないですね。

ちょっと難易度設計が逆方向にバグってる感があります。


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