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【全学年Upしました】2022年8月道コン国語レビュー

さて、今週は、


「8月道コン国語レビュー」


です。

本当は英語も書いてみたい気持ちはあるんですが、わたしの時間的に今回も国語のみで失礼いたします。


本来は10日が水曜日なので10日に更新するはずなのですが、そもそも中1と中2の道コンが10日、中3の道コンが11日なので、今日記事を書いてしまうとそれは完全なネタバレとなってしまいます。

よって、今回の道コンレビューは12日以降に少しずつ更新していく予定です。

よろしくお願いいたします。


(2022.8.15 すべてUPしました)



今回の最大の注目ポイントは何といっても


「評論(説明文)」を道コンがどう扱うか


に尽きるでしょう。


くわしくは今年の公立高校入試レビューに記載しましたが、今年2022年の北海道公立高校入試では、なんと「評論(説明文)」を出題しないという信じがたい出題がなされてしまいました。


なぜそのような出題が行われてしまったのかは、私見を上記のレビューでうっすら示していますが、以下のようなプロセスではないかと推測しています。


「過去の『標準問題』には評論(説明文)がなかった(※1)


「2022年から『裁量問題』を廃止することに決まった」


「じゃあ従来の『標準問題』と同じ構成にすればいいよね」


このような、ごくごく安易な理由で決まったことだろうとわたしは推測しています。

でなければ、評論(説明文)を完全に試験から外すなどというあり得ない発想(※2)に至るはずがない。過去の標準問題に評論(説明文)がなかったこと自体もどうかと思いますが。


※1 ごく一部、小説が裁量問題として出されたことも過去にはあったようです

※2 鷹取先生のブログをご参照ください。北海道以外、評論が出題されなかった都道府県はゼロです。大学受験を考えても、評論を出さない大学をわたしは一つも知りません(どこかにあるのかもしれないけど、ごくごく例外です)。


さて、これを受けて、今年の道コンをどのように扱うのか。

基本的には公立高校入試を追いかけて、類似の形式で出題せざるをえないはずの道コンなので、公立高校入試と同じように評論排除の出題をするのか。

あるいは、「いや、次は評論を復活させるはずだ」と考え、去年までと同様に評論・小説を併存させる出題にするのか。

または、何らかの折衷案にするのか。

さて、結果はどうだったのでしょうか。


結論から言うと、以下のとおりでした。


中1、中2 2021年道コンと同じ構成

大問1 漢字

大問2 資料と対話

大問3 小説

大問4 評論

大問5 古文(中2のみ)


そもそも受験学年ではなく、入試本番の形式をトレースするよりも基礎的な学力を身につけるほうが優先順位が高いので、この出題は完全に正解だと思います。道コンの良心的な判断に敬意を示したいと思います。


で、問題の中3は……

大問1 漢字、語彙、評論(短め)

大問2 小説(結構長め)

大問3 古文

大問4 資料と対話


「苦肉の策」という言葉がスッと浮かびました。

そうですよね、こうするしかないですよね。

評論をまったく出さないと

「公立入試のマネだけしてればいいのか」

「本番で評論が出たらどうするんだ」

と文句を言われ、

2021年と同じ(つまり今年の中2と同じ)体裁にすると

「公立入試と全然違うじゃないか」

と文句を言われるわけです。

うん、こうするしかないと思う。わたしでもこういう形式にすると思う。

ということで、道コンさんは中3についても苦しいながらもバランスを取った、良心的な出題にしてくださったと思っております。

よかったよかった。


とはいえ、これは問題の中身を見ない段階で、あくまでも「出題形式」だけの話として語っていますので、実際の問題の中身がどうだったかは以下のとおり順番に書いていきたいと思います。

まずは中1から。


中1 大問1(漢字)

(8)の「おさめる」がポイントですね。

「納める」……支払う(納入)、終わりにする(納会)

「治める」……落ち着いた状態にさせる(政治、治水)

「収める」……中に入れる(収入)

「修める」……マスターする(修了)

というイメージ。

あとの問題はやさしめのレベルだと思います。


中1 大問2(資料と対話)

「資料と対話」問題は資料の数が多いので、全部をまともに読もうとすると時間もかかりますし、非効率的です。

大事なのは「リード文」と「対話」と「問題文」を中心に置いて問題に取り組むこと。「資料」はその後で参照すればいいのであって、最初から全部読む必要は特にない。

(まぁ、先に資料の概要をサラッとつかんでしまうのも一つの手ではあるので、過去問トレーニングなどで試してみるといいです)

基本は「リード文」でおおまかな状況を把握し、「対話」と「問題文」から答えを出すための条件を確認し、「資料」を使って答えを出す、ということ。


問1

空欄問題なので、空欄前後から条件を拾う。

すると「9月」「一ヵ月のうち半分以上」「暑さ対策が必要」という3条件が拾えるので、それをもとに答えを出せば模範解答どおりになるはずです。


問2

こういう問題は、Eの対話と問2の対話の「比較対照」が大事。

問2の対話に書かれていなくて、Eの対話の中には書かれている内容で、「全校集会で話すことになった」内容を拾っていけばOK。

空欄①の前に「暑さ対策」があるので、空欄①の内容が「暑さ対策の具体例」になることに気づくとさらに確実に正解が出せます。

(2)は、メモAの内容が答えになるので、対話Eの中に直接答えが書かれていないのでちょっと戸惑った人がいるかも。


問3

「給水タイム」とだけ書いて✕になった人がいそうですね。

問題文に「具体的な回答」「資料の内容も使って」とあるので、「給水タイム」だけでは具体性がなく、「対話」の内容だけで答えてしまっていて「資料」の情報が入っていないので✕なのです。

問4は特に解説の必要ないかと思います。


特にクセもなく難易度的にも普通で、中1生の問題としては適切なものだと思います。


中1 大問3(小説)

出典:はらだみずき「スパイクを買いに」


ありがちな部活モノのストーリーではありますが、子どもではなく親が主人公なのが新鮮ですね。


(読み取るべき心情の流れ)

リード文:息子・陽平がサッカー部を辞めたのが残念

大人のサッカーチームに誘われて参加

年寄りが多い、ヘタクソが多い……安心(問1の答え)

いきなりスタメンにされる……驚き

20分ハーフしかない……余裕(ナメている)

5分しかもたなかった……

・普段運動していない中年太りの自分の現状を認識

・サッカーの過酷さを認識

・同年代、年寄りにも簡単に負ける屈辱

・サッカーを辞めた息子を非難していた自分を反省、情けない気持ち


「5分しかもたなかった」後はほぼ主人公の一人語りのようで、心情説明のオンパレードになっています。

このように、本文中に明確に書かれた心情(とその原因)をありのままに、客観的に把握していくことが入試小説の基本です。


問1 

心情の原因を問う基本的な出題。

心情を引き起こすような、直前に起こった出来事の中に答えがあるのが基本。


問2

「偶然だろうか」が述語なので、それに対応する主語を答えればよいのです。

そういう意味で言うと、ちゃんと中1・1学期の文法内容である主語・述語についての出題になっていて、いい問題ですね。

文法問題に見えないけど、実は文法問題。


問3

ウでもいいような気もしますが、「逃げ出したい」という気持ちは明示されていないので、ハッキリ本文に書いてあることだらけのイには勝てません。

あくまでも「本文にあるかないか」で判断します。


問5

「たとえ」というのは、「本当のことではない」表現を使ったものだと考えてください。

「太陽のような笑顔」太陽ではありません。

「ゴリラのような体」ゴリラではありません。

よって、本当に「甲冑」をつけているわけではないということです。

「甲冑をまとっているように」と「ように」があることから判断するのもアリですね。


問6

問1と解き方は同じ。直前に起こった、傍線部の気持ち「情けなさ」を引き起こすような出来事を発見すればOK。

すると、「自分がロクにサッカーができていないこと」「なのに、息子にきつく当たったこと」の2つが答えになるのは明白ですよね。


問題レベルとしてはやさしめだと思いますが、文章内容にユニークさもあり、中1生ということを考えると、妥当な問題ではないかと思います。


中1 大問4(評論)

出典:稲垣栄洋「はずれ者が進化をつくる」


「平均値」と「はずれ者」、要するに「多様性」がテーマだと言えますので、最近よく出る典型的な内容の文章と言ってよいでしょう。

だいたいどんなテーマの評論か出るか、パターンがあるといえばあるので、「読み方・解き方」だけが国語の勉強だけではなく、文章内容を「ストック」しておくことも必要なことです。


評論の基本的な構成は

「常識的な世間の見方」vs「プロの学者の見方」

です。

よって、この文章の最重要ポイントは7段落(14行目)です。

この「しかし」以前、6段落までの内容が「常識的な世間の見方」。

7段落以降が「プロの学者の見方」。

6段落以前と、7段落以降で何が違うのかを「対比的に」つかまえていくのが読解の王道です。


また、「理由」を筆者の主張と結びつけながら読む習慣づくりも重要です。

その意味では9段落(18行目)の「どうしてでしょうか」という問題提起に着目することも大切。


問1~3

特に解説の必要ないと思います。


問4

表の中の「能力を発揮した条件」という意味がよくわからなかった人が多いのではないかと。

これは「はずれ者」は「はずれ者」なので、「従来は能力を発揮できていなかった」という前提を頭に思い浮かべることが必要です。

「従来は能力を発揮できていなかった」のが、何らかの環境の変化によって能力を発揮できるようになった。その環境の変化とは何か?

そう問われていると考えてみてください。


問5

「進化とはどのようなことか」という質問なので、いわば「定義」を答える問題。

となると、14段落(28行目)「生物の進化は、こうして起こってきたと考えられています」が解答の根拠になることがわかる。

あとは「こうして」という指示語があるのだから、13段落以前から「進化がどのようなときに、どのような流れで起こるのか」を書けばOK。


文章もオーソドックスな内容で、設問も「理由」「定義」「一般論と筆者(学者)の対立」をまんべんなく問うもので、中1に「国語ってこういうものなんだよ」と伝えるのに適した良い問題かと思います。


全体的にケチをつけたいところも見当たらず、全体を通して見てもなかなか良い問題です。

若干難易度は低いかとは思いますが、まぁそれはいつものことなので……。


中2 大問1(漢字と文法)

漢字、文法ともに標準的な出題かと思います。

問2ができない人は、ぜひ当塾「中学国語Suクラス」「中学国語基礎Lesson(文法編)」のどちらかを取りましょう。

すぐにできるようになります。

あ、あと大問3の問1も。これも「中学国語Suクラス」か「中学国語基礎Lesson(文法編)」でしっかりと扱っています。


中2 大問2(資料と対話)

中1で書いたことと基本的に同じですが、中2生は中1のところを読まないと思いますので同じことを再掲します。


「資料と対話」問題は資料の数が多いので、全部をまともに読もうとすると時間もかかりますし、非効率的です。

大事なのは「リード文」と「対話」と「問題文」を中心に置いて問題に取り組むこと。「資料」はその後で参照すればいいのであって、最初から全部読む必要は特にない。

(まぁ、先に資料の概要をサラッとつかんでしまうのも一つの手ではあるので、過去問トレーニングなどで試してみるといいです)

基本は「リード文」でおおまかな状況を把握し、「対話」と「問題文」から答えを出すための条件を確認し、「資料」を使って答えを出す、ということ。


問1

「山田さん」の発言の冒頭「でも」から、「梅木さん」への反論であることをとらえれば、模範解答の内容に納得はいくでしょう。

「農場に行かない」だとダメなのかな? とちょっと思ったのですが、その後に「丘」の話が出て来たり、最後に「三つの地域をすべてまわれるのではないですか」とあるので、「農場」にしぼった答えを書くのは適切ではないでしょう。


問2、問3

特に解説の必要性ないかと思います。


中2 大問3(小説)

出典:ドリアン助川「台風のあとで」


ドリアン助川!

ラジオ聞いてましたよ昔。


【読みとるべき心情の流れ】

・雅之……ヒルガオの色が出せなくて悩む

・バン……色を作って見せる=実際にヒルガオの草汁を絵具に混ぜる

(……問2の解答)

・雅之……ホンモノを混ぜる方法に驚く、実際に出したい色になって感動&バンを尊敬

・バン……「何でもありの姿勢で、常識にとらわれず」「自分で方法を開拓すべき」と教える

(……問5の解答ポイント①②)

・バン……雅之の絵について感想を述べる。

「うまい」

「しかし、このままでは、絵の道でプロにはなれない」

「なぜなら、見たままの絵で、視野が狭いから」

逆に考えれば「プロになりたければ(……問5の解答ポイント③)」「視野をもっと広げろ」という意味。

「視野を広げろ」は、解答ポイント①「常識にとらわれるな」と意味が類似しているので、どちらか片方でOKでしょう。

・バン……雑草を引き抜く

「常識では、上半分を描くもの」

「根まで全部描いてみると、視野が広がる」

(つまり、前にバンが雅之に教えた内容の、具体的な実践)

「そうやって、自分のスタイルを探すべき」

(……問5の解答ポイント④)

・雅之……植物そのものの印象が変化

「可憐なもの」から「生き物としてなまなましい存在感があるもの」へ。

(……問4の解答)


ほぼ、この図式ですべての解答が出せるかと思います。


問5

解答ポイントが文章の全体に点在していて、なかなか満点取りにくいかと思います。「楽しんで絵を描くべき」(45行目)も解答に入れてもいいような気もしますが、波線部の内容と直接結びつくことでもないので、優先度は低いのかなと思います。

最後のポイント「自分のスタイルを探す」と「絵の道で食って行きたいなら(よい絵を描きたいなら)」あたりが見落としやすそうですね。


中2 大問4(評論)

出典:畑村洋太郎「失敗学実践講座 だから失敗は繰り返される」


超有名作品「失敗の本質」みたいな内容ですね。

「失敗の本質」持ってたんですけど、誰かに貸してそのままパクられたままになっています。誰に貸したのかも覚えていませんが……。


これも中1で書いたことがそのまま当てはまりますので、中1の記載を再掲します。


評論の基本的な構成は

「常識的な世間の見方」vs「プロの学者の見方」

です。


さっきの小説でバンさんが言っていたことです。

「常識にとらわれず、視野を広げろ」

まさに評論読解に必要な姿勢。


「真面目に取り組むのはいいことだ」という常識があり、その常識を「真面目さが事故を引き起こす」とひっくり返すのが今回の評論の基本構成だということです。


「真面目さが事故を引き起こす」という「常識外の主張」をするわけですから、それを読者に納得させるには「理由」が必要となります。

だから、「真面目さが事故を引き起こす」ことの理由を探しながら読み進めていくわけです。


そして3段落で「階層性」という語を提示して、その定義を問2で行わせる。

4段落で「航空会社」の例でその「階層性」を具体的に説明していく。

5段落で、そのあるべき「階層性」が崩れる条件が示されて、2段落の「真面目さが事故を引き起こす」ことの理由へとつながっていく。


もう、評論読解の教科書みたいな文章です。

「評論読解とはこのようなプロセスを踏んで行うのだよ」と、ざっくりと生徒に教える際の非常によい教材になると思いますね。

以前もどこかで書きましたが、こういう

「テストを通じて生徒に学ばせる」

ような構成になっている問題がわたしは大好きです。いい問題だと思います。難易度もちょうどいいと思いますし。


さらに、今述べた内容を読めれば、ほぼそれで解答も出るんですよね。

細かい選択肢の消去法のやり方とかではなく、「いかに読むか」を知るための教材という感じです。

よって、問題については特にコメントすることがないのですが、問5はもう理解できますよね。

「いい加減にやる」というのは通常ネガティブなことですが、この文章においてはポジティブな内容なのです。


中2 大問5(古文)

出典:「伊曾保物語」


口語訳は解答解説に書かれているのでそちらをご参照ください。

ここでは、その口語訳を導くためのポイントとなる箇所を箇条書きでまとめていきます。


【読解のポイント】

(1行目)

・「ねずみ大勢」の後に「が」を補う。「が・を・人・もの・こと」などは省略される。

・「談合しける」の「ける」は「過去」。「しける」の後に「こと」を補う。

・「かの」は「あの」。

(2行目)

・「かの猫」の後に「が」を補う。

・「かねて=以前から」は現代でも使う言葉。「かねてからお付き合いしていた彼と結婚することになりました」とか。

(3行目)

・「獲られぬ」の「ぬ」は「~した/~ない」の2通りの訳がある。後ろに「名詞」があるときは「~ない」になるルールがあるので、今回は「獲られない」と訳す。

・「獲らるるなり」の「なり」は「~である」。

・「いかに」は「どのように/どうして」のどちらかで訳す。今回は「どうすればいいだろう」。

(4行目)

・「言ひければ」……「~ば」は「~ので/~したところ/もし~なら」のどれかで訳す。今回は「言ったところ」のほうが自然。

・「一つのねずみ」の後に「が」を補う。

・「申しける」の後に「こと」を補う。

(5行目)

・「手段」の後に「が」を補う。

・「付け置かば」の「ば」は「もし~なら」と訳す。

(6行目)

・「いふ」の後に「こと」を補う。

・「皆々」の後には「が」を補う。

(7行目)

・「行かう」……今回は「行かう」の形なので「行こう」と訳すことがすぐにわかるが、一般的には「行かむ」「行かん」と書かれる。「行かない」と訳し間違えやすいので注意。

・「言ふ者」の後に「が」を補う。


問いの答えについては、上のポイントが解釈できれば問題なく正解が出せるはずです。


中3 大問1(漢字、語彙、評論)

問1

「謁見」は結構難しいのではないでしょうか。

あまり学校教育の中で出てくるイメージもないのですが、教科書に出てくるんですかね?

自分で本読まない生徒にはなかなかきついと思いますが、1問ぐらいこういうのあってもいいとわたしは思います。


問2

「朗らか」もかなり厳しいでしょう。

正答率がどのぐらいになるのか、「謁見」と合わせて注目したいと思います。


問3

「追求」……まさに字のとおり「求める」という意味。利益の追求、など。

「追及」……漢字の意味から若干イメージしにくいかも。「及ぶ=届く=逃げようとしている犯人などに追いつく」というイメージ。犯罪の追及、など。

「追究」……「研究」の「究」というイメージを持つ。正しいことを明らかにする。原因の追究、など。


いつもの道コンに比べると、漢字、語彙ともに出題レベルが高いと思います。

最初で出鼻をくじかれた人多かったのでは。


問5

最初に述べたとおり、ここに評論を無理やりネジ込むという苦肉の策。


出題:平野啓一郎「本の読み方 スロー・リーディングの実践」


かなり短めで、わたしが大学生のころの学力テストABC以下の分量ですし、内容的にも

「A 速読vsスローリーディング」の単純な対比関係

「B 読書とは何のためにするのか」という問い

にさえつかめればほぼ終わりなので、読解の難易度は低いです。


(1)がBについての出題、(2)がAについての出題。


(2)

ア……これだと「作者が間違っていて、自分が正しい」という意味になる。これだと、何も新しいことを学べないので、こんな読み方が正しいわけがない。常識で考えるだけで、本文など一切読まなくても✕だとわかる。

イ……逆に「筆者の意見をまったく疑わずに信じ込む」という意味になる。この読み方をしている人が新興宗教の教祖が書いた本を読むと即座に信者になってしまう。これもアと同様、本文を読まなくても常識的に✕。


国語は「本文に書いてあることが答え」というのが原則ではありますが、公的なものなので「反社会性のあるもの」「大きな被害をもたらすようなもの」は、特に評論では◎になることはないです。


ウ……アイと違って、おかしな読み方とは言えないです。ただし、本文に書いてないので✕というだけ。


中3 大問2(小説)

出典:砥上裕將:「線は、僕を描く」


若干内容が中2と被ってますが……

まぁ同じ年度の問題で別の学年だと同じ生徒が解くわけじゃないから何も問題はないですけどね。


全体的にはなかなか難易度高めではないでしょうか。

特に後半がちょっとまわりくどい表現も多く、何が言いたいのか一言でパッと表現しにくい箇所が多い印象があります。


【読みとるべき心情の流れ】

・先生……上機嫌 ⇔ 痩せて衰えている?(病気?)

・僕……和やかな空気を持つ先生が好き

・僕……絵を描くときに手が震える

=認められたい気持ちが強いから(……問2の答え)

・先生……僕の気持ちをお見通し?

・僕……疲労感(=精魂こめて描いたから)

=先生がどう思うか不安、緊張(問3の解答ポイント①)

・先生……ものすごくほめる(問3の解答ポイント②)

・僕……感極まる(問3の解答ポイント③)→力=指定語句「自信」がわく(問3の解答ポイント④)

・僕……実物を見てから、気が楽になった


(ポイント)

通常だったら「実物どおりに描けるかどうか不安になる」のが常識的な反応。

にもかかわらず「実物を見て不安がなくなる」と常識と逆方向の反応が書かれていることに注意。

常識と逆方向の内容が書かれたときは、必ず後ろでその「理由」が述べられるので、「理由」を発見するつもりで読む。


(なぜ実物を見てから、気が楽になったのか?)


ここは、問4の問題文を見ながら考えたほうがわかりやすかったかもしれません。問4はなかなか答えにくい問題に感じます。字数は短いですが。


・僕……すべてのものに美しさがあるので、自分の意識で捉えた美しさを表現すればよい(問4の解答ポイント)と気づいた

・先生……実際に絵を描いて見せる

・僕……絵への感想(52~55行目=問5の解答)


逆に問5、52行目の段落をほぼコピペするだけですので、字数は長いわりには簡単です。「字数=難易度」ではない、といういい証拠のような問題ですね。

ただ、指定の形に違反しないように、それだけ注意です。


・僕……美しいことはわかるが、何が美しいのかは理解できない

(先生には理解できている……自分との能力差……先生をあらためて尊敬)


問7

イ……「言葉の順序~=倒置法」もないし、「混乱」という心情も✕……明らかに「先生への尊敬」をあらわしている。

ウ……「短い言葉」は否定できないが、「緊迫」が✕。

エ……「同じ表現~=反復法」がない。後半の「興奮」は否定できない。


中3 大問3(古文)

出典:「浮世物語」


口語訳は解答解説に書かれているのでそちらをご参照ください。

ここでは、その口語訳を導くためのポイントとなる箇所を箇条書きでまとめていきます。


【読解のポイント】

(リード文)

・「鳩の戒」という人間の性格をつかむ

・「なぜ『鳩の戒』と呼ばれるようになったか」理由が本文で説明されることをつかむ

(1行目)

・「兼て=かねて=以前から」

・アの主語は「鳩」

……これは「鳩の戒=人間」ではなく、本物の鳩の話なので誤解しないように

・「雌の」→「雌が」

……古文では「の」と「が」は置き換え可能

(2行目)

・「鶯」が出てくる

……「鳩」との対比であることをつかむ。具体的な内容は注釈を見ればほぼ訳せる。高校受験古文はまず注釈を確認することが最優先。

(4行目)

・「ならはん」→「習おう」

……古文で「ん」が出てきたら「not」で訳すことはかなり少なく、基本は「will」のように訳す。ここを間違えると話がめちゃくちゃになるので危険ポイント。

・イの主語も「鳩」

(5行目)

・ウの主語は「鶯」、「かくる」→「かける」

……答えはウで決定。古文と現代語でちょっとだけ形が違う動詞は多い。

・「(竹・柴をわたしたる)ばかり」→「だけ」

……「ばかり」は「about」と「only/just」両方可能性があるので、訳して判断。

……よって、最初の方「だけ」を見て、最後までちゃんと見なかった、というストーリーがわかるので、問2の答えはイと判断できる。

(7行目)

・「~がたし」→「~難し」と書く

(ラスト)

つまり、本当は理解できていないのに、完全に理解したと思い込んで失敗するような人間なので、「鳩の戒」と名付けられたということ。


問5

採点基準にひとつ異論ありです。

「(’鶯の)巣の作り方」がないとマイナス2点となっていますが、「巣」という具体例を用いて書くように読み取れる指示が入っていないので、「巣」という語を使わず「方法」「やり方」のように一般化した書き方で書いたとしても◎にすべきだと思います。


中3 大問4(資料と対話)

中1で書いたことと基本的に同じですが、中3生は中1のところを読まないと思いますので同じことを再掲します。


「資料と対話」問題は資料の数が多いので、全部をまともに読もうとすると時間もかかりますし、非効率的です。

大事なのは「リード文」と「対話」と「問題文」を中心に置いて問題に取り組むこと。「資料」はその後で参照すればいいのであって、最初から全部読む必要は特にない。

(まぁ、先に資料の概要をサラッとつかんでしまうのも一つの手ではあるので、過去問トレーニングなどで試してみるといいです)

基本は「リード文」でおおまかな状況を把握し、「対話」と「問題文」から答えを出すための条件を確認し、「資料」を使って答えを出す、ということ。


問1

空欄①が質問なので、直後の司書のセリフが答えになっていることがわかります。

質問が空欄のときは答えから考える。

答えが空欄のときは質問から考える。

ただし、今回はその「答え」の部分が長いんですよね。

直後と言いつつも、司書の人のセリフを「最後まで」読めばすぐに答えがわかるのですが、あわてて本当に直後の1行だけで答えを出そうとすると意味がわからなくなる。

区切りのいいところまで読む習慣をつけましょう。


問2

「割合にもふれて」という条件を見落としてしまうと、その時点で大きくマイナスになります。

高校入試国語は「本文読解」以上に「問題読解」が重要。

プラス、空欄の直後「未就学時がいる家庭にとって魅力的な図書館を目指すべきだ」という結論につながる内容でないといけません。

この2条件をおさえたうえで、もう一度模範解答を見てください。

「それは、この答え以外にはありえないよな」

と納得できるはずです。


問3

直前の「今日は平日なので少ない」と対比になっていることをつかめば難しくないと覆い明日が、模範解答「イベント当日」について「読み聞かせがある日」と書いて✕になった生徒結構いるかもしれないです。

模範解答の例の中に「読み聞かせ」について記載がないんですよね。

どう考えても「読み聞かせの日は日曜日」のように答えてくる生徒いっぱいいると思うんですが。

当然、✕にする理由など何もないので完全に◎なのですが、「模範解答にないものは✕」という機械的な採点をする採点者はかなり多いですので……。

ここは、道コン側にちゃんと記載しておいてほしかったですね。


問4

単に問題文と本文を見比べるだけなので、時間さえあれば特に問題はないかと思います。



全体的に、去年の一連の道コンよりは若干難易度上がったかな、とは思いますが、数学とか理科に比べるとまだまだ点を取りやすい教科のままだとは思います。

国語で落とすとかなり不利になるので、着実に高得点を安定して取れる状態に仕上げないとなかなか上位高では厳しい戦いにはなってしまうかと思います。


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