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2022年1月道コン国語レビュー
更新日:2022年2月26日

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中3 大問1(漢字)
特にコメントありませんが、「閑散」「拝借」あたりがやや難しめでしょうか。
中3 大問2(対話・資料)
今年の道コンは、明らかに大問2を意識的に簡単にしていることは間違いないと思います。
今回も非常に簡単で、この大問2にも間違えやすそうな要素がどこにも見当たらず、上位校受験者ではほとんどが満点か満点に近いレベルでクリアすることでしょう。
2020年度までは、かなり複雑な資料や問題条件を読み解かねばならないケースが多々あったのですが、まぁ明らかに2021年度の高校入試本番で、大問2がイージーだったからでしょう。
「入試後追い」なのは模試の性質上当たり前と言えば当たり前ではあるのですが、去年が簡単だったからと言って次の年が簡単だとは限らないというか、むしろ去年が簡単すぎたからこそ難易度が上げられてくる、とも考えられるわけで、毎回毎回の道コンをみんなこんなに簡単にしておいて、いざ本番になって難易度上がったら対応できるのか?? とわたしは不安に思ってしまうんですけどね……。
中3 大問3(小説)
出典:川端裕人「空よりも遠く、のびやかに」
読みとるべきポイント、心情の流れ
(リード文)
瞬……スピードクライミング
夏凪……先輩、クライミングのオリンピック代表レベル
剣持……クライミングのスーパースター、瞬と対戦
この時点で、高校入試に最もありがちな「試練」「人との出会い」「成長」という内容がメインだろうという感じがしますね。
まぁ、実際は「成長」というよりも「天才が天才ぶりを発揮する」のに近いストーリーでしたが。
(瞬と剣持の試合)
・最初は互角
・剣持のすごさの描写 →「巨大な波のよう」
・瞬と剣持の対比 →「おれは、風だ」
・瞬が力む → 精度が悪く、タイムロス
・一瞬、諦める気持ちになる
・気を取り直して、力をみなぎらせて加速する
→「風じゃなくて、宇宙まで飛び出すロケットだ」
・負けたけれど、タイムは自己ベスト&競技レベル
→ほっとする。ただし、剣持との差を痛感
風とかロケットの比喩がいまいち何が言いたいのかピンとこないのですが、これはわたしがクライミングをまったく知らないからでしょうね……。
ただ、これが問2の答えになるんですね。
「どのようにリカバリーしたのか」なので、
「自分のイメージを、風or対流の起爆から、宇宙へ飛び出すロケットへと変えた」
となります。
問1
「AにもかかわらずBを成し遂げた」という形なので、Bに瞬が達成したポジティブな内容が入ることは確定。
Aには、「Bの実現がふつうは難しいだろうネガティブな内容」が来るとわかります。
Aの模範解答は「四か月前からクライミングをはじめたばかり」ということでしょうが、「途中で足をぐらつかせてタイムロスした」という内容を入れた人も多いかもしれません。
ただ、「途中で足をぐらつかせてタイムロスした」という内容、傍線部1よりも後の部分、34行目のセリフで夏凪が改めてコメントしているんですよね。
となると、この傍線部1で書かれている内容とは異なると判断できますから、本来問1の解答に「途中で足をぐらつかせてタイムロスした」という内容を入れるのは適切でないと思います。
採点基準上は「別解」としてマルになっていますけど、本番だとどうかなぁ……
少なくとも満点はもらえないと思うのですが。
Bは「剣持といい勝負ができた」「競技レベルのタイムを出せた」「8秒台を出せた」という内容であればOK。
「自己ベスト更新」だと、おそらく点数もらえないが、減点されると思います。
たとえ20秒の選手が19.5秒のタイムを出しただけでも「自己ベスト」になってしまいますが、それは全然「誇っていいような素晴らしい内容」とは言えないですから。
あくまで「競技レベルのすごいタイムを出した」「トップ選手である剣持と互角に勝負できた」ことを書かなくてはならない。
(夏凪、周囲の選手の反応)
・周囲の選手が、敵対的な目つきに変わる
→「チートな選手」だと思われている
・夏凪は、瞬が全員の上に立つ才能があると思っている
・夏凪は、瞬を「守るべき相手」ではなく、「倒すべきライバル」として認めた
→問4の解答根拠
・瞬は、それを聞いて「熱い」気持ちになって身震いした
→問5の解答根拠
問4
ポイントは
A 「瞬のポテンシャル、才能のすごさを感じたこと」
B 「チームメイト(仲間)から、ライバルへと見方を変えた」
C 「本気になって瞬と勝負する」
という3点があれば満点になるはずです。
Aは、ただ「記録が早い」だけでは満点もらえないです。記録じたいはしょせん「競技レベル」でしかないので、現時点では夏凪の敵ではないからです。あくまで「今後伸びる可能性」に言及していないと◎とはいえない。
中3 大問4(評論)
出典:小林武彦「生物はなぜ死ぬのか」
文章は平易で、段落の冒頭に「このような」「次に」「加えて」「正直に言って」「補足」のような接続表現がだいたい置かれているので展開も読みやすく、理解しやすいレベルの文章だったように思います。
問1
正直、本文なんか一切読まなくても即答可能ですね……
問2
これも「17字」というジャストの字数設定があるため、内容理解が甘くても正解できてしまった生徒が多いでしょう。
問3
これは質問文をきちんと読んで、何を求められているのかをつかむのはそれなりに難しいと思うのですが……
惜しいのは「未来」という語を使え、という指示があるせいで、「7段落をコピペすればいいんだろ」、とあっさり生徒にバレてしまうことです。
本来であれば「子どもの個性の実現が、親にとって使命である理由」という設問条件から、「子どもの個性を実現することが、なぜ子供、あるいは社会にとって必要なのか?」という問いを導いて、そこから
「個性的なほうが、多様性が伸びる」
「多様性が伸びたほうが、生き残りやすい」
「多様性がないと生き残れないのは、未来がどんどん変化してしまうから」
という3点がポイントであると気づかせたい問題なんですよね。
ただ、「未来」という語句指定を入れてしまうことによって、上記のような思考をせずとも、「未来」という語句が書かれた7段落にすぐ目が行ってしまう。
となると、問2と同じく本文をあまり読めていない生徒でも正解を出せてしまう結果になるわけです。
もちろん、ヒントを出し、そのヒントを使うことで解けるようなレベルの問題もあっていいと思うんです。
ただ、これだけ全体的に平易な問題が多い中で、この問3ぐらいは難易度上げておいてもよかったんじゃないかなぁ……と。
良い問題だけに、この問題ぐらいは去年まででいう「裁量問題」的な扱いにしてもよかったようにわたしは感じます。
問5
採点基準「死を恐れる」はOKで、「死にたくないと思う」が✕という基準はどうかなぁ……。
いや、言いたいことはわからんでもないです。
「長生き願望」の理由を聞いているわけですから、「死にたくない」は「長生き」をただ言い換えただけで、理由説明になっていない、ということだと思います。
でも、「死にたくないと思う」は、通常の日本語解釈だと「死を恐れる」とほぼ同義だと思うんですよね。ちょっとこれで✕というのはやり過ぎではないか、と感じます。
「長生きしたいと思う」が✕なのはまぁ良いと思うのですが。
小説の問1で「途中で足をぐらつかせてタイムロスした」を◎にするぐらいなら、「死にたくないと思う」なんて完全に◎でしょう。
中3 大問5(古文)
大問2のイージーさもかなりですが、この古文もちょっと……。
前にもありましたが、「ほぼ注釈だらけ」の状態で、古文じたいほとんど読めない生徒でも注釈を読むだけでストーリーなんてほとんどわかってしまいます。
問4の「会話」を見ても、話の趣旨は丸わかりですからね。
これも、2021年の入試が古文かなり易化したから、それに引きずられているのだろうと思います。
2021年の過去問しかやっていない生徒は、絶対2020年の古文もやってみたほうがいいと思いますよ。
今年の道コンレベルで慣れ切って本当に養うべき実力を養成しきれなかった生徒は、まず間違いなく2020年の古文には太刀打ちできないと思いますので……。
全体を通して
2021年度の道コン国語、2020年度以前と比べて明らかに「変な採点基準」「変な模範解答」は減り、問題としてのクオリティは確実に上がっていると思うんです。そこは明確に評価すべき点だと思う。
ただ、反面あまりにも難易度設定がイージーに調整されすぎていて、この問題に取り組むことで、受験生の何の力が上がるのか? と思ってしまうようになりました。
鷹取先生もブログで言っていますが、国語の易化とは対照的に数学の難易度が不自然に上がり続け、結果として国語と数学(理科も含めていいかもしれません)の教科間バランスが「崩壊」と言っていいレベルで狂ってしまっているように感じます。
教科間バランスを適正なレベルに調整すること、そして「この試験を受けることで受験生の国語力を伸ばすんだ」という意志がこもった問題が出るような、そんな道コンになることをわたしとしては2022年度に期待したいな、と思っております。
受験生諸氏におかれましては何度も言うように
「この道コンレベルが入試本番に出るとは限らない」
「2021入試が易化している以上、2022入試で難化する可能性は高い」
と言うことを肝に銘じ、幅広い年度の過去問演習、あるいは私立過去問などにも取り組んで、より強固な国語力をつけるよう訓練を積むべきだと思います。
中2 大問1(漢字)
平易なレベルだと思います。
中2 大問2(資料・対話)
資料も多く、出題のスタイルとしては中3道コンよりも複雑で、正直難易度としても中3道コンより中2のほうが上だと思います。
先ほど、中3道コンで「教科間バランス」という話をしましたが、「学年間バランス」も崩れることが多いですよね、最近の道コン。
中3よりも中2が難しいとか、中2よりも中1のほうが難しいとか、頻繁に起こっているように思います。
まぁ、国語でバランス取るのは難しいのもわかるのですが……。
ただ、問1(1)は単に空欄前後を見て、「どの資料を見ればいいのか」さえわかってしまえばすぐに答えがでます。
大問2の中でやや難しいのは、問1(2)でしょう。
これは空欄のある段落だけを見ても答え出せなくもないのですが、前の段落から「他の世代は、すべてスマホとPCがトップ2を占めている」という情報をつかまえておかないと、何を答えていいかわからなくなってしまう危険性が大きいです。
「スマホとPCがトップ2を占めている世代」と対比されているので、上位2位にスマホとPC以外が入ってくる世代を、資料2から発見すればいいということですね。
問3(1)
名詞止め(体言止め)が「句切れ」を作るケースがある、ということを知らないと答えわからなかったかと思います。切れ字もなく、終止形の動詞もないので、句切れの問題としては難易度高め。
中2 大問3(小説)
出典:佐藤まどか「アドリブ」
舞台こそイタリアですが、内容的にはコテコテの人情噺のサゲそのままという感じですね。
こういう話、かえって出題されるの珍しいような気がします。
いい話ですよね。
問題としては、特にコメントするようなことはないですかね……。
難易度はかなり低めだと思います。
ちょっと中2だとしても簡単すぎるかな、と思います。
中2 大問4(評論)
出典:平野啓一郎「私とは何か」
文章の抽象度はそれなりに高く、少なくとも中3の評論よりは読みにくく、中2にとってはとっつきにくい内容だと思います。
中2と中3の評論、逆にしたほうがよかったんじゃないですかね。
とはいえ、小説があまりにイージーだったので、中2国語全体のバランスとしてはこれで良かったのかもしれません。
ただ、問1は字数指定がジャストであること、空欄X、Y前後のヒントがわかりやすいことから、答えを出すのは難しくない。
問2も、前後の1段落ずつを見るだけですぐ答えが出ますし、逆接はそもそも接続語の問題としては解きやすいですからね。
文章全体を理解できていなくても、問1と問2は十分正解可能だと思います。
問3だけ、かなり骨太の問題ですね。
これをこのブログで全部説明すると、文章内容全部解説することになるのでやりませんが、中3の評論よりもずっとキチンと読んでなければ手も足も出ない、良問にして難問だろうと思います。
問3(1)をキッチリ読めて、8点中6点以上取れていればそれなりに自信持ってよいのではないでしょうか。
そして(2)で複数テキストをもってくるという、チャレンジングな構成。
こういう問題を、中3で出さないといけないと思うんですよ。
なぜこれが中2なんだ。中3で出しましょうよこれを。
中2 大問5(漢文)
出典:「論語」
忘れたころに出る漢文ですが、今回は完全に書き下しにされているので、漢文というよりは漢文体の古文ですね。
問1
返り点の基本がわかっていれば特に難しいところはないでしょう。
これが解けないということは、基本を全く勉強していないということなので、基本を勉強するしか方法はありません。
問2
「子」に「こ」というルビが降ってあることが重要。
ふつう漢文で「子」は「し」と読んで「先生」の意味になるので、「し」と読んでしまうと「孔子」のことを指すのかと思ってしまう危険性あり。
問3
葉公の考え方(親子であっても、犯罪者をかばうべきではない)がどちらかというと現代的な「正しさ」でしょうから、答えになるイはどうしても現代の価値観から言うと「悪」になってしまいますよね。
よって、「本当にこれを正解にしてしまっていいのだろうか……」と心配になってしまった生徒も中にはいるのではないでしょうか。
古文漢文は現代の価値観では明らかにおかしい(仏様や狐狸が化ける話とか)も出てきますので、こういうこともあるのだと思うしかないのですが。
全体を通して
大問2も、大問4も、中3より本文、問題ともに複雑で、明らかに中2と中3で難易度の逆転現象が起こっていると思います。
とはいえ、中2が難しすぎるのではなく(ちょっと評論はキツイと思いますが)中3が簡単すぎる、という解釈をすべきところだと思います。
中2は、いい問題だと思いますよ。
中1 大問1(漢字)
平易なレベルだと思います。
中1 大問2(資料・対話)
各資料をバランスよく読み、必要な情報を引っ張ってくる能力が必要で、中1レベルとして相応な適切な出題だと思います。
中1 大問3(小説)
出典:まはら三桃「鷹のように帆をあげて」
中学、高校入試小説の定番となったまはら三桃さんからの出題ですね。
拙著「やさしい中学国語」でも使わせていただいております。別の作品ですが。
心情はすべて本文に明確に示されていて、しかも傍線のすぐ近くに書かれているものばかりですので、難易度としては平易です。
問3も字数は長めに見えますが、要するに傍線部の前の段落コピペするだけの問題ですから、見掛け倒し。
以前から言っていますが、もうちょっと傍線部と解答箇所を意識的に離してほしいですね。
こういう問題に慣れ切って「どうせ答えはすぐ近くに書いてあるんだろ」とナメてかかるようになると、後々の国語学習の足を大きく引っ張ることになります。
(とはいえ、現実的に高校入試の国語は「傍線部のすぐ近くに書いてる」ことが大半なので、「どうせ答えはすぐ近くに書いてある」という前提を持っておくことも必要ではあるんですよね……)
いずれにせよ、今回の中1小説で得点が取れないという生徒は、「本文から心情の根拠を拾う」習慣そのものがついていないと思います。
何をさておいて、まずは「本文からの証拠集め」ができないと国語は何も始まりませんので、とにかくここからスタートしましょう。
中1 大問4(評論)
出典:榎本博明「<自分らしさ>って何だろう?」
問1
中2同様、最も正解しやすい「逆接」の問題なので、難易度は低かったと思います。
接続語の空欄補充じたい問題形式としてやや時代遅れだと思うのですが、どうせ出すならもっと「順接」を問う問題が増えてほしいです。
問2
品詞分解が道コンで出るのはやや珍しいですが……
そもそも「文節」と「単語」の区別ができているでしょうか?
この問題で「2」と答えた人は、それは文節数を答えてしまっています。
「例/を/あげて」と考えて「3」と答えた生徒も多いでしょうが、なぜ「3」ではなく「4」なのかを理解することが学習上とても大切なんです。
・「あげて」が、活用のある言葉であり、もともとの終止形が「あげる=動詞」であるということに気付けるようになること。
・「あげる」に「て」がついて、連用形「あげ」に変化したということ。
この2ポイントを理解していないと、なぜ答えが「3」ではダメなのかを納得することはできないでしょう。
つまり活用された言葉はどこに単語の区切り目があるのかわかりにくくなるので、動詞、形容詞、形容動詞の活用パターンを頭に入れておくことが本来大事。
なのですが……
そう、動詞、形容詞、形容動詞の活用パターンを学ぶのって、中1ではなくて中2なんですよ。
だから、本来この問2は、中1ではキッチリ理解して解くことはできず、国語が得意な生徒であっても「なんとなく」でしか正解できない問題なんですね。
そういう意味で、中1の試験で品詞分解を出すのはわたしは原則として良くないと思っています。
中2以上で出すならいいと思うのですが、なぜこれを中1で?
という疑問が。
問3
これはものすごく良い問題ですね。すばらしい。
何がすばらしいのか。
「足が速い」という問題文の例は、本文にはまったく書かれておらず、「背が高い」「太っている」という他の具体例から類推する作業が必要なのです。
よって、この文章で筆者が言いたいことを、内容的にしっかりとらえていない生徒には答えられません。
「傍線の近くをコピペする」だけではまったく点にならず、本文のポイントをとらえている生徒だけが正解を出せて、理解できていないと点数にならない。
国語の問題って、こうあるべきだと思うんです。
問4
これも、シンプルかつ良問です。
冒頭の問題提起部分に傍線を引いておいて、その結論を簡潔に答えさせる問題。
これも、傍線の近くを抜き出すことではまったく点にならず、本文を「読めて」いることが不可欠です。
すばらしいですね、この評論は。
出題者に拍手です。
(問2はともかく)
中1 大問5(古文)
出典:「醒酔笑」
ほぼ落語のマクラに出てくるような小噺ですね。
志ん朝師で聴きたい。
中1の古文としては適切なレベルの良い出題だと思います。
2行目「落ちぬ」の「ぬ」は平安時代の文法で言うなら「完了」になるところなのですが、江戸時代の出典だと打消になるケースが多々あります。
高校生がこれを解けばかえって混乱してしまいそうですが、まぁ中学生の場合はそもそも「ぬ」の識別法を知らないので、かえって自然に読めてしまうのでしょう。