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2020年2月道コン(中3①)

1日遅れとなってしまいましたが、今週のブログは先般行われました中3道コン最終回のレビューです。


当方、基本的に進学舎さま、北海道学力コンクールの運営には敬意を持っておりますし、当塾は運営のかなりの部分を進学舎さまに頼っている自覚がありますので、闇雲に問題にクレームをつけたいとは全く考えておりません。


あれだけのボリュームの模擬試験をコンスタントに低価格で実施し、某大手塾の独自模試に比べると遥かに再現度も高く、北海道高校受験勉強におけるそれこそマイルストーンであり続けている。そこは尊重されてしかるべき貢献を果たし続けていると思っております。

割とガチで。


とはいえ、今回の国語、そして何よりも社会。

問題といい採点基準といい、それを指摘された後の対応といい、ちょっとクオリティが低すぎると言わざるをえません。


今までもひどかった、という人もいるかもしれませんが、わたしはそうは思っていません。

今までの道コンについて、少なくとも2018年夏に当塾が開塾してから、細かい問題は多々あれど総体としてヤバいと思ったことはないんです。


でも今回はヤバいです。

1999.1.4における小川直也のようになってしまいます。


かと言って、何がどう問題なのか理解されていない方も多々おられるでしょう。

では、わたしが逐一説明しましょう。

今週のブログでは今回の道コンの問題点を具体的に詳細に語りましょう。

いやぁこれは10000字オーバー確実だなぁと気合が入っていたんですけど……


http://takatori-na.jugem.jp/?eid=4682

この記事で、とりあえず社会については鷹取先生がぜんぶ言いたいことを言ってしまったので……

ほとんどコメントを追加することがない。

わたしもブログに書こうとちゃんと解きながら増加比率まで出してたのに、全部先にやられてしまった……


スピード、フットワーク、行動力。


仕事において重要な要素がここには詰まっているわけです。

木曜更新のブログだからと言って木曜までひっぱったわたしがいけない。

木曜どころか金曜になってる始末。



あ、そうだ。


国語力が不十分なタイプの方は、あの模範解答を見て

「B、Cの共通点を答える問題だから、あの模範解答で正しい」

「誰もAや日本と比べて書けとは言ってない」

と思ってしまうようなので、それは明確に否定しておかねばなりません。


「二酸化炭素排出量が大きく増えた国に共通して見られる特徴を資料2から読みとって、簡単に書きなさい」


この問題文に明記されている「特徴」という言葉に、語義として「他と比べたときの違い」という意味が含意されているんです。

辞書、引いてみてください。電子でもWeb辞書でもいいです。


だから、今回われわれが問題にしているのは「解釈の違い」とか「見解の相違」とか「見方によっては」とか、そういうレベルの問題ではありません。

擁護の余地のない模範解答のミス以外の何者でもない。


というか、ハッキリ言いますね。

「人口の増加」を答えに含めた生徒に、本来は×をつけてもおかしくないぐらいなんです。

「特徴」になっていないのに「特徴」を答えているから。

(そのへんは、鷹取先生のブログ・コメント欄で議論になっていますので、そちらを見ていただければ)


いや、道コンにおける問題文が、どの国語辞典にも載っている一般的な語義を無視し、独自の語義のもとで作られていても何ら問題ない、と主張されるなら、日本には言論の自由がありますのでそれはそれで自由ではありますが……

まぁその主張は「横断歩道の前でパンツ出して踊っていても、出るもん出てなきゃ自由だよ」みたいなレベルの話ですけどね。


で、舞台裏を言うと、アレ鷹取先生に火をつけたの、実はわたしなんですよね……。


わたしが当日試験監督しながらアレを解いていたら「オイオイオイオイこれはヤベェだろ」ってことになって、即鷹取先生にDMしたんですよ。

「ちょっと先に大問4の問3解いてみてくれませんか、ヤバいと思うんすけど」みたいな感じで。


すると、なんということでしょう。


即座に道コン事務局に電話して(まぁこれはわたしからお願いしたのですが)、翌日にはブログ記事になっていたという……。


スピード、フットワーク、行動力。


仕事において重要な要素がここには詰まっているわけです。


あ、あとこの記事に書いてある

http://takatori-na.jugem.jp/?eid=4683


(他の先生は、国語の問題と解答を見て「これ問題作成者と解答作成者別人ですよね?」と言ってました)


この「他の先生」とは、何を隠そう何にも隠してない、このわたしなのですね。

ということで、鷹取先生がわたしに書くことを残してくださっている気もするので、一応わたしの専門分野とされている国語について語ろうかと思います。(他の教科は来週で)

国語も、社会ほどではないですけど結構いろいろアレだったので……

ただ、いい問題、面白い問題もありましたのでそれはそれで肯定的なコメントもしていきたいと思います。


中3国語

大問2

問1(2)は、日本語教師であれば

「オッ『やりもらい』ですなぁ」

と若干姿勢が前のめりになる問題ですね。

外国人への日本語教育において

「父がわたしに本を買ってくれた」

「わたしは父に本を買ってもらった」

「わたしは娘に本を買ってやった」

「わたしは娘に本を買ってあげた」

この違いをいかに理解させるかは、結構重要なトピックなのです。


あ、うちの生徒で「食べなかった」と回答した生徒がいまして、まぁOKかなと思ってそれはマルにしました。


問2(2)これはいいところを突いてきましたね。正答率の低さも納得のレベルで、非常にいい問題であると思います。

ただ、こういうの学校で習うんですかね?という疑問はありますが……

国語のこういう知識系の出題って、どこまで中学生レべルで、どこから高校生じゃないと出題してはいけないレベルなのかが曖昧ですよね。

中学入試なんてそのへんノー・ルールみたいなもんですし。


問3(2)「問題アリ」出題の1つ目です。

「X市における避難に関する情報提供の課題を書くこと」

という設問と、模範解答の内容がマッチしていません。


「課題」

1 与える、または、与えられる題目や主題。

「論文の課題」「課題図書」

2 解決しなければならない問題。果たすべき仕事。

「公害対策は今日の大きな課題である」「緊急課題」


今回は2の意味であることは明白ですね。

ポイントは「解決策」を書け、と問題文は要求していないということです。

「果たすべき仕事」という意味も含まれているので「解決策」を書いても当然OKです。

でも、書かなければいけないわけではない。


今回の模範解答、そして採点基準はどうでしょうか。


模範解答

「資料からは、七十歳以上のインターネット・メールの利用率が五割に達していないこと(①)、インターネット・メールを利用している人のうち、非難情報提供サービスに登録している人が約三割しかいないこと(②)が読み取れます。インターネットを利用していない人や非難情報提供サービスに登録していない人にも即座に非難情報を伝達する手段を講じることが課題(③)だと考えます。」


採点基準(ざっくり)

8点問題で、①②③がないと各3点ずつマイナス。


この模範解答じたいには何の問題もありません。

なるほど、たしかに「ネット使ってない人」「サービス未登録の人」に情報がこのままだと届かない。これは「課題」です。

ただ、もうひとつの課題がありますよね。

「ネット使ってない人」にネットを使わせればいいですし、「サービス未登録の人」に登録させればいいわけですから。

だとすると「高齢者がネットを使っていないこと」「ネット使っていてもサービスに登録していないこと」それ自体がすでに「課題」になってしまっているのです。

要するに、採点基準①②を書いた段階で、自動的に③の「課題」も言えてしまうことになる。

だから、今回の問題文に素直に従うのであれば、①②だけ書かれていればもう満点を与えて然るべきで、「③がないと3点減点」というのは不当な採点基準と言えるでしょう。


今回の採点基準では

・設問で要求されていない「解決策」まで書く

・課題を2つ答えろとは言われていないのに、「課題」をさらに1つ追加で書く


どちらかを忖度して実行しないと、マイナス3点されてしまうのです。

今回の模範解答を引き出したいのであれば

・課題を2つ以上書くこと

・解決策を書くこと

いずれかの条件を問題文につけなければならないでしょう。


前述の鷹取先生のブログに出てきたように

「道コン国語の出題者と、模範解答・採点基準作成者は別人だろう」

とわたし思ったのはこういうところです。


出題者というものは、通常いろいろな生徒の解答をシミュレートして、ありえそうな解答を可能な限り想定して問題を作るものです。

その「いろいろな生徒の解答をきちんとシミュレートした形跡」がぜんぜん見えないんですよ。今回。というか道コン国語の正答基準はいつも。


大問3

今回の出題の中では、唯一大きな問題点のない穏当な出題だと思います。


大問4

問2 「『間』という語を使わずに」という指示があいまいで、混乱を招いたものと思います。

これね、出題者は「間=ま」という意味で言っているんですよ。

「期間」の意味ではなくて。

本文に「心にたくさんの間数がある」という比喩的な表現で同内容が書かれているため、そこを生徒に使わせず、もっと具体的な言い方に直させようとしているわけです。

しかし、模範解答はどうでしょう。


模範解答

「永いあいだのつきあいでも、それほど親しくない友人もあれば、初対面から親友同士のつきあいをする友人もあること。」


いやいや、ちょっと待てよと。

これ、漢字で「間」って書いたら✕にするんですか?

ひらがなならOKなんですか?

(「間=ま」と読むとは、問題文には書いていません)


出題者は「『間』という語を使わずに」という指示を「期間」の意味では使っていないのは明白ですので、本来は「期間」の意味で「間」という言葉を使っている場合はOKにすべき問題なんです。模範解答がコレである以上、そこに議論の余地はありません。


しかし、実際に各塾で採点を担当する人のレベルのばらつきを鑑みると、そんな臨機応変な、本質を見抜いた対応を全員ができるわけはない。

道コンの採点基準って、各塾に任せている以上

「相当なアホが採点してもちゃんと採点できる」

ものになっていないとダメだと思うんですけどね。

本来であれば、微妙な例、判断が難しいケースなどはリアルタイムで情報提供されるぐらいでちょうどいいと思うんですよ。


出題者は、傍線部に「あいだ」という言葉が入っていることを見落として「間という語を使わずに」という指示を入れてしまった。

(その指示を入れたくなる必然性、気持ちは理解できるのです)

そして、本来模範解答を作る担当の人が

「ちょっとコレマズくないっすか?」

と出題者に言うべきところを、何らかの事情でスルーしまった。


そんな感じで推測したんですけど、鷹取先生が問い合わせしたときの返答を聞くと違ったみたいですね。

じゃあどうしてこうなった。


問3 まぁ別に問題としておかしくはないですけど、こんなただの抜き出し穴埋めに何の意味があるかは疑問ですけど……裁量問題なんですよね、これ。


問5 39~41行目を見てください。

そして、質問内容を見てください。

39~41行目の内容も、解答に含めて何の問題もないんです。


「親友という関係を長く続けていくために必要なことは?」

「裏切られたと思うようなことがあっても、一方的に相手の責任だと思わず、自分の思い違いである可能性を検討してみること」


ね。全く問題ないですよね。


しかし、模範解答・採点基準ともに、この内容にはまったく触れられておらず、これも先ほど述べた「シミュレート」があまりに足りていないことを裏付けるものです。

上記の解答をした生徒、この採点基準にそのまま従ったら0点にされてるんですよ。


大問5

これまでは、設問として、採点基準としての問題点でしたが、漢文については大問全体が試験として成立していません

本文全体の半分を注釈にしなければならないなら、出典じたいを変えなさいよ……。


問3、つまり漢文全体の大意がつかめたかどうかを問う、最も重要な問題のはずですよね。

なのに、漢文を一切読まずに、注釈だけ読んでも答えが出てしまう

話にならない。

最初に「敬意は払う」と言っておいてなんですけど、だんだん書いてるうちに腹立ってきましたね……


ということで、全体を通して出題に大いに問題があると言わざるをえません。

過ぎ去ってしまったことは仕方ありませんが、次年度以降もうちょっとどうにかしてほしいな、と思うところであります。


では、来週は他の4教科について。

社会はもう例の問題については書かなくていいと思うので、その他の問題について何か特筆すべきことがあれば書こうかなと思います。

数学とか理科とか、いい問題だったと思いますけどね。


無料体験授業の予定

高校数学 2月16日(日)19:00~21:00

(新高2~高3生対象)

「必要条件・十分条件」

担当講師:八反田亮平


中学数学 2月23日(日)16:15~17:45

(新中2~中3生対象)

「方程式の文章題」

担当講師:八反田亮平


中学理社 2月23日(日)18:00~19:30

(新中2~中3生対象)

「理科 光の屈折」

「社会 地理 資料の読み取り」

担当講師:八反田亮平


小学国語・英語 2月29日(土)14:00~16:00

(新小5~小6生対象)

「国語 『正しい』漢字の勉強法」

「英語 英語は『並び順』が命!」

担当講師:村上翔平


中学国語 2月29日(土)16:45~18:45

(新中1~中3生対象、1/19と同内容です

「説明文の読解法と、漢字の学習」

担当講師:村上翔平


中学英語 2月29日(土)19:00~21:00

(新中1~中3生対象、1/26と同内容です

「英文の基本構造、語順の仕組み」

担当講師:村上翔平


高校受験5教科対策 4月8日(水)18:30~21:30

(新中3生対象)

担当講師:鷹取史明

(水曜に限り「学びやむげん」鷹取先生が、Five Schoolsで授業を行います)


お問い合わせ・お申し込みはこちらから

高校英語、高校国語の体験は3~4月にやろうかな、と思います。

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