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授業のつくりかた(小学国語2)

まいりましたね、台風がとんでもないことになっている感じです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191010/k10012121441000.html?utm_int=all_side_ranking-social_001


本来であれば、12日に東京からゲスト講師を招いて授業をやる予定だったのですが、この感じだとちょっと無理そうな感じですかね……。

無理だった場合、12日はそのままわたしが授業しますので、受講生のみなさまにおかれましてはご案内どおりの時間に来塾してください。


13日日曜日も含めて、札幌は台風の進路上にはないようなので、今のところ休講などの措置は計画していません。が、状況は逐次チェックしつつ、ヤバそうな感じであればメールですぐご連絡しようと思っています。


では、前回の続きとまいりましょう。


要するに漢字学習の目的というのは、単に漢字テストで点が取れてよかったよかった、というレベルのものではないということです。少なくともFiveschoolsにおいてはそうですし、これは学校だろうが、塾だろうが、国語を指導する者全員が共通して持っているべき認識だとさえ思っています。


漢字というのはその1文字1文字に意味があるわけで、われわれは未知の単語に出会ったときであっても、かなりの比率で漢字からその意味を推測し、誰に教わらなくても自然とその語彙を取り込んでしまうことさえある。


たとえば、「滅私奉公」という語彙を自分のものとしている中高生はさほど多くないでしょう。

でも「公」と「私」という文字の意味、それらが対義性を持つこと、また「奉」という文字の意味。これらを認識していれば、辞書を引かなくても「たぶんこういう意味だろうな」という予測はできるはずです。

そして、その予測はそれなりの精度で当たる。

(もちろん、文字の意味と語句の意味につながりがない、あるいは薄いものもあります。「親切」がなぜ「親を切る」で「kind」の意味になるか、と言われても困るでしょう。どんな場合でも漢字からの推測で語句が獲得できるわけではありません)


「公」と「私」という漢字と、その対義性に触れたことのない中高生はそんなにいないはずです。「公立高校」「私立高校」って言うわけですから。

でも、その対義性、漢字そのものが持つ意味合いを意識化して、他の未知な語句にも応用をきかせられる生徒ってどの程度いるのか?ということです。

そういう応用性をもって、漢字を使いこなせる小学生を育てたら、中学以降すごく楽しみだと思いません? 


そのように、あくまでも「ボキャブラリー・ビルディング」としての漢字学習を当塾の小学生コースでは(来年からは中学生コースにも導入予定)行っているのです。


で、漢字がひととおり終わったら……

「その単元で習った漢字、習った語句をフル活用しての作文」

という課題が待っています。

これがなかなか楽しいのです。

たとえば前回と同じこの単元を例にして説明しましょうか。

骨、困、砂、座、済、裁、策

という7つの字をこの回では習うということ。

だいたい1単元7~8字にしてます。


そして、これらの漢字を「最低1つずつ使って」200字程度の作文をしてもらうんです。


一見、ぜんぜん関連性のない漢字ではありますが、必ず破綻のない、意味のある文章にしてもらうようにしています。


たとえば、わたしが実際に今回の漢字で文章を作るときに思考回路を再現してみましょう。


「骨……困る……砂……」


「砂浜で、いきなり白骨死体が出てきたら、それは困るよな……」


「あ、砂浜で座っているときに、白骨が海から流れてきたことにしようかな……」


「残っている漢字は、策、裁、済の3つか」


「策、策、、、あ、その白骨死体をどうにか処理しようと『画策』したことにしよう」


「裁判、裁判、、、あ、その白骨死体を殺した犯人にされて、裁判にかけられたことにすればいいか」


「裁判にかけられたのは、誰かに密告されたことにしよう。で、その密告した人間に復讐しないと気が『済』まない」


こんな感じで書かれた作品がこちらです。


砂浜で座り込んでいると、人間の骨と思われる大きな白い物体が流れてきた。このままだと自分が犯人にされてしまう、と困り果てた私は、この骨を他人に見られない場所に埋めてしまおうと画策した。しかし、どこで誰が見ていたのか、警察に通報され、私はあえなく逮捕された。裁判で結局無罪となったものの、私を通報した人間を見つけ出して復讐しないと気が済まない。


これは「小説・物語っぽい」感じの作品になりましたが、わたしは必ず2種類「説明文・評論っぽい」タイプの文章も作って生徒に見せるようにしています。

生徒の作品もまぁ多種多様でおもしろいですよ。


まぁ書かれた作品の中身は極論どうでもいいんです。

(できるだけ面白い作品作ってもらったほうがお互い楽しいので、それにこしたことはありませんが)

こうやってあれこれ考える中で、実際に習った言葉を「運用」してみる経験それ自体が大事なので。

仮に作品の中に採用されなかった語彙でも、

「こんなストーリーにすれば作品に組み込めないかな?」

と生徒たちはあれこれ考えるわけですよ。

すると、わたしが目指す「生きた漢字学習」にどんどん近づいてくる感じがしてきます。


まぁ、今年からやり始めた試みなので、まだまだ試行錯誤段階ではあります。

今後やり方はもっとブラッシュ・アップしていきたいと思ってはいますが、現状このような感じで作文活動を行っている、というご紹介です。

なかなか楽しそうだと思いません?

わたしはやってて非常にたのしいです。この授業。


では、次回はFiveschoolsの小学国語3本目の柱である

「文章読解」

についてどのような指導をしているのか、その詳細を語っていきたいと思います。

そして土曜日はどうなることか。


それではまた木曜日にお会いいたしましょう。

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