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2018道コン第4回(数学)

道コン第4回のレビュー、今日は数学です。

※ 標準・裁量問題に分かれている科目は、原則として裁量受験生の受験部分しか扱いません。

※ 特にコメントすることのない問題は何も書きません。コメントしていないからと言って、その問題が良くない問題だと言っているわけではありません。


このレビューの目的は、読者の皆さんにひとつの「復習の指針」を持ってもらうことです。

「どのように、何を復習したらよいかわからない」という生徒さんに向けて、「今回の道コンでは、ここをこのように復習すべきである」というビジョンを書いている、と思ってください。

道コン受験者は、問題を手元に置いて読み進めることをおすすめします。

正答率などのデータは道コンHPに記載があります。


概観

前回よりはだいぶ解きやすい問題が増えたと思いますが、それでも他教科よりは難易度も高く、時間制約もきびしい数学です。

特別に能力のある一部の人をのぞいて、基本的には


「捨てるものは捨てる」

「取れるものを確実に取る」

「満点を取ろうとなど最初から思わない」


という姿勢がむしろ重要でしょう。

極端な話、最後の空間図形の(2)に全時間を費やして、それで間違ってしまったらテスト自体が0点になるわけです。

数学は


「テスト戦略」

「テスト方略」


をミスるだけで、平気で10点、いや下手するとそれ以上点数を落としてしまう。

出題傾向と、難易度のバランスを見抜いて、もっとも点数を最大化できる時間の使い方ができるようトレーニングが必要です。


大問2

問1 力技で解いてもいいですけど、さすがに(x-7)=mと置け、というのが見え見えですよね。

もうちょっとわかりにくくして、かつ(x-7)=mと置いたほうがずっと楽になるような問題でないと、あまり出す意味ない気もしますが。


問2 作図が嫌いな人は、とにかくほとんどの場合

「垂直二等分線」

「角の二等分線」のどちらかですからね。

まずは、この2種類の作図だけはマスターしてしまってください。


問3 こんなもん、単純に

0~60分 200円

60~90分 400円

90~120分 600円……


って書き出していって、2000円になるまでやれば解けると思うんですけど、なんで裁量の3人に1人が間違っているのでしょうか。謎。

〇と●の区別がついていないってことなのか。


問4 資料をよく読まない人が爆死する問題ですね。

資料(左)が女子、表(右)が男女全員なんだから、自分で「男子」の度数分布表を作らないとダメなんですよ。


あと、中央値・最頻値の概念大丈夫ですか


こういう地味な分野は勉強してない人が多いですけど、地味な分野ということは勉強に時間もかからないということです。

サクッと小一時間勉強すれば取れるようになりますから、さっさと中1「統計」のところを復習すること。


大問3

問題文の指示どおりに読んでいけば、なんということもない問題なのですが、最後のウ・エだけ正答率が低いのは、要するに

x2 + 3x - 208

因数分解ができなかったという可能性が1つ。


あるいは、

(x+2)(x+1)÷2=105

展開で何らかの計算ミスをした可能性もありますね。


数字が大きい因数分解で困ったときは、とりあえず素因数分解してみるといいですよ。

ふつう、こんな大きい数字で解の公式を使わせることは考えにくいですし。

208って、要するに

2×2×2×2×13

ですから、これらの数字を組み合わせて

「たして+3」「かけて-208」の組み合わせを探せばいいんです。

そうすると「+16」と「-13」のペアが見えてくるでしょう。


計算ミスをした人は……おそらく÷2の処理を忘れたんですかね。


大問4

問1、問2は特にいいですよね。

正答率を見ても、上位高を受ける生徒なら「できて当然」という問題でしょう。


問3。こういうのを取れるかどうかで、数学で偏差値65を超えられるかどうか、裁量で50点台を狙えるかどうかが分かれてきます

こういうのを取れる生徒になってもらいたいし、当塾もこういうのを取れる生徒を育てなければならない。


わたしが自分で解いたときの流れとしては……

① a=1なので、まず2次関数のグラフはy=x2であることが確定。

→点Aは(3,9)、点Bは(-2,4)、点CはBとy軸対称なので、(2.4)であることが確定。


② 四角形ABOCの面積がこれで出せる。

→ABOCを三角形ABCとBOCに分ければOK

ABCは面積10、BOCは8なので合わせて18

ということは、要求されている「原点を通るABOCの二等分線」というのは、要するに「面積を9ずつに分ける」線であることがわかる。


③ 点ABの座標が①で分かったので、ABを結ぶ直線も出せる。y=x+6

→よって、ABの切片が6。切片をとりあえずMとでも置いてみよう。

三角形OBMは面積6。ということは、あと面積が3あれば9になれるので答えが出る!


④ 三角形OMPの面積が3になるような点Pを、AB上から見つければ試合終了!

OMの長さは6だと分かっているので、面積3にするためには高さが1になればいい。

つまり、点Pの座標は(1,7)である。

よって、原点Oと、点P(1,7)を結ぶ直線が答え!

→ y=7x


こんな感じです。

他にもやりようはあると思いますが、ご参考までに。


大問5

今回は平面図形がイージー問題でしたね。

問1の証明は、最初から提示されている

「共通の角」

「平行線」

を使うだけで証明できるわけですから、ほぼ定期テストレベルと言っていいと思います。


問2も、単に

「対応する線分」

をチェックして、相似比を出すだけですから、図形問題の問2としては非常に取り組みやすい。

これは完答してもらいたい問題ですね。


やっぱり、今回の数学で高得点取れるかどうかのヤマ場は、大問4の問3から大問5、それと大問6の問2なんだと思いますよ。


・言われてみれば何ということもない基本レベルの問題

(でも、パッと見難しそうに見えてしまう問題)

・図を書いて、わかっている数字を埋めていけばちゃんと答えが出る問題


こういうものを落とさずに確実に取れるだけで、悪くても偏差値65、キッチリ全部取れれば70ぐらいまで偏差値上がるんです。


大問6

さて、裁量です。

もう裁量をやってる人は気づいたころだと思いますが……

だいたい、


(1)が簡単で、(2)がエグい


じゃないですか。裁量って。


今回の最後の空間図形(2)、正答率は0.6%ですよ。0.6%。

前回の空間図形(2)は5.7%。

前々回の空間図形(2)は4.0%です。


今回の問3(2)は前回のように「見えれば」秒殺、というわけにはいかないんですよね。

地道な計算が必要になってくるタイプの問題なうえに、相似比の知識も絡んでくるので、試験時間内にコレを解ききることはまぁ普通は厳しいでしょう。

家でゆっくり計算すれば、それほど大した内容は求められていないことに気づくと思うんですが。


もっと言うと、空間図形はどんなに頑張って時間を使っても、正しい発想を持って取り組めていなければ絶対に点数にならないわけで。

こう言ってしまうと極論にすぎるかもしれませんが


最初から、空間図形(2)は捨てる可能性を「念頭に置いて」受験するべき


なんじゃないかと思います。

現実的には。


その他の問題も、裁量の(2)は「無理っぽいな」と思ったらサッサと後回しにして、そのかわりに(1)を絶対に落とさない

(2)を捨てた時間を有効活用して、今回で言うならば大問4~大問5をガッチリと取りにいく


それと、裁量の中でも簡単な(2)が出る場合もあるわけですから(今回でいえば問2)、そのへんの見極めも実力のうち、ということです。


裁量の(2)を全部捨てたとしても、それ以外全部取れれば48点は取れるわけです。(それで偏差値69です)

あと、今回は問2の(2)は全然難しくないので、それが取れていれば52点。(それで偏差値72です)

まず、この48~52点をしっかりと取りにいって、それで余力があるようなら裁量の(2)をできる限り取り組んでみる。

「特別に数学ができる人」以外の一般人にとっては、これが最適解なのではないでしょうか。


もちろん、今回の平面図形の証明のように、定期テストレベルの基礎問題が出る可能性はあるでしょう。

そういうときは空間図形であっても取りにいく、そういうレベルの問題であれば取れるような勉強は必須だと思いますが。


闇雲に「ハナから自分の能力でできるわけがない問題」で時間を食いつぶして、

「ちゃんと時間かければ取れる」問題を白紙で出す。

これが最悪ですからね。試験戦略としては。


空間図形以外の話としては……


問1(1) こんなものは表に書き出して、1/8になる数を考えれば出来そうなものですが……。

あと、確率は「全部合計したら1になる」というイメージを持っているといいですよ。

白が1/8ということは、つまり赤が7/8

合計したら1になるわけですから。


問1(2) 「最初に入っている球=xと置く」「取り出す球の数=yと置く」と考えれば道筋が見えてくるのではないでしょうか。

時間をかけて考えればわかる、解答を見れば納得できた人は多いと思うんですけど、時間内で解ききるにはちょっとキツイ問題だったかもしれません。

これが解けていて、しかも他の問題を解く時間も犠牲にしていなければなかなか大したものだと思います。


問2 これは、正直大問4のほうが難しいのでは?という感じです。

こういうのをサクッと取れる人間にならないといかんのです。


問3(1) 正多面体は知識として抜けている人が多かったのでしょう。

資料と統計のところもそうですけど

「こういう地味な分野も忘れずに復習しなさいね」

という道コンからのメッセージと受け取って、スキのない勉強を今後やっていきましょう。

こんなところでしょうか。


次回の理科で、第4回道コンレビューは終了となります。

引き続きお付き合いのほどを……


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