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偏差値が上がらないと思っている人へのメッセージ
更新日:2018年12月6日
中3生・高3生・高卒生の人は、いくら勉強しても点数が上がらない、偏差値が上がらない、と悩んでいる人も多いことでしょう。
そもそも、偏差値とは何でしょうか。
偏差値とは、つまり全体の中での位置づけです。
あくまでも相対的なものであって、努力すればただ伸びていく、と保証されたものではありません。
「もともと自分と同等だった人」が、自分と同程度の質で同程度の努力をして、同程度に実力をつけていたら、いくら自分が努力していたところで偏差値は変わらない。
そして、中3生・高3生の今の時期で、受験勉強をがんばっていない人なんてあまりいないわけです。
あなたは今がんばっている。それは事実でしょう。
でも偏差値は伸びていない。
つまり、周囲と「同程度」の成果しか出せていない、ということです。
(逆に言えば、がんばっていなければ偏差値は下がる、ということです。
中3なのに、中2生のような勉強しかしていなければ、当然偏差値はただただ下がっていくばかりです。下がっていない、という段階で、人並みの努力はできている、と言ってもいいかもしれません。)
じゃあどうすればいいか。
闇雲に手当たり次第に問題を解くだけではダメです。
だって、そんな勉強法はみんながやっていることだから。
みんながやっていることを同じようにやっていたら、さっきも言ったとおり偏差値は「変わらない」だけです。
じゃあどうするか。
他の人よりも
「的確に」
「自分ができないところだけを」
「効率的に潰して」
「できるようにすればいい」
これしかない。
自分ができる問題をいくら解きなおしたって、点数なんて上がるわけがない。
でも、自分の得意分野、すでにできている問題を解くのって、気持ちいいでしょう。
人間は弱いので、油断するとつい
「もう勉強しなくても取れる部分」
「自分の得意な教科・好きな教科」
ばかり勉強してしまうものです。
一応外から見れば勉強している風は装えますから、親も文句は言わない。
我が子はがんばっているのだな、と思う。
しかし、そんなものは勉強ではないのです。
「できないものを、できるようにする」のが受験勉強です。
このような考え方に立てば、あなたが今手に持ってる、道コンの答案・学テABCの答案が宝の山だということに気づくはずです。
もう一度、問題と答案を出してきましょう。
そして、一度やった問題でもいいから、もう一回やってみるのです。
「余裕でできたザコい問題」なんてやらなくていいですよ。
間違った問題
合ってたけど、迷った問題
合ってたけど、適当に書いたらたまたま当たってた問題
当時はできたけど、今見たら忘れてる問題
こういう問題にターゲットを絞って勉強する、それが受験勉強です。
そして、できない分野・できない単元を見つけたなら、そこを丸ごと復習すればいいわけです。
「丸ごと」というのがポイントですよ。
「安山岩」がわからないからと言って、安山岩だけ覚える勉強ほど非効率的なものはありません。
「管領」がわからないのなら、室町時代の基礎的な流れの復習と、執権・老中・大老との比較もしないと。
受験勉強というのは、アタマを使ってやるものです。
勉強それ自体にアタマを使うということもありますが、何に、どのぐらいの時間を割いて、どの程度までできるようにすればいいのか。
短い時間で、点数を上げるにはどうすればいいのか。
それを考えることも「アタマを使うことのうち」です。
時間は限られています。
闇雲にただ問題を解くのをやめて、
「本当にその勉強は、あなたの点数を上げるのに役立つのですか?」
こう自問するところからはじめてみなければならないのです。
勉強しているフリをするのはもうやめましょう。
そんな時間はあなたにはありません。
もう一度言います。時間は限られています。
1~2年生へ
以上のメッセージは、主に「受験生」に書いたものですが、
これを読んでいる低学年の人も、当然気づきますよね?
3年生になってから努力しても、なかなか簡単に成果は出ない。
だったら、成績を上げるチャンスはいつなのか、ということ。
1、2年(特に1年)で努力するほうが、圧倒的にコストパフォーマンスが高いんですよ、受験勉強って。
別に部活をやるな、習い事をするな、遊ぶな、というつもりはありませんが、24時間の使い方、一週間の使い方、時間の使い方を一度考えてみたほうがいいのではないでしょうか。
「3年の夏からで間に合う」説を信じてはいけませんよ。
「3年の夏からで間に合う」人は、3年の夏までもそれなりにちゃんと勉強してきた人だけです。
部活やってる人は、自分の部活で考えてみればわかるでしょう。
中1からずっと部活やってる人、そのへんのド素人の帰宅部のヤツが、
「半年練習すればオマエに勝てる」
と言ってきたらどう思いますか?
あなたが言ってる
「3年の夏からで間に合う」
というのは、それと全く同じことなのですよ。
……なんか、非常にまじめな記事が続いてしまっているので、そろそろ来週あたりはラーメンの話でもしますか。
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